「ものの交換会」という名前で活動し始めて、約2年ほど経ちました。
あらためて、ものの交換会ってなんだ?
ものの交換会とは
「あるものをいかす」を合言葉に、
・ひとつひとつのものが最後まで使われること
・必要なひとの手にわたること 等
ものの循環が、「生活の支え」になることを目指しています。
▼くわしい内容、注意事項などをこちらに載せています。
「ものの交換会について」
よくある質問にお答えします。
- 必ずものを持っていかないといけませんか?
いいえ。手ぶらで来てくださって大丈夫です。
持ち帰りのみ、持ち込みのみもOK
もしも、おうちを卒業するもの(つかわないけど、つかえるもの)が出たときに、いかす屋さんを思い出してくれると嬉しいです。
- お金はかかりますか?
いいえ。
ものの交換会では、ものに値段をつけません。
必要なものがあれば、お持ち帰りください。
※活動を応援したい!と思うかたには、ドネーション(寄付100円~)をお願いしてします。
※一部、ハンドメイド作家さんからの預かり作品をのぞきます(有料)
- 何を持ち込んでもいいですか?
以下のものは、お断りすることがあります。
- 食品
- 壊れていて動かないもの
- 汚れ、破損が著しいもの(修繕済みで、本来の機能がつかえるものはのぞく)
- 廃棄する際に、リサイクル料などの手数料が必要なもの
- 普通車で搬送できない、もしくは搬送に人手がかかるもの
※ほか、「生活の支え」にいかすことができないと判断されるものは、いかす屋さんの独断で受け取りをお断りすることがあります。
判断が難しいものは、事前にメールやDMでご相談ください。
- 持ち込みをしましたが、やっぱり使いたいです。返却してもらえますか?
基本的に、持ち込みいただいたものの返却は困難です。
当日中の対応など、可能な場合は相談に応じますが、すでに持ち帰られていることもあります。
持ち込みは、慎重に検討してください。
- いつしていますか?
不定期開催です。
Instagramアカウント、もしくはブログを確認ください。
- どこでしていますか?
固定の拠点はありません。
Instagramアカウント、もしくはブログを確認ください。
他団体の活動日やイベントに合わせて活動していることもあります。
ものの交換会にまつわるあれこれ
きっかけ
買うことに振り回されない、お金にしばられない生活ができないか・・・。
もう少しものを上手につかいたい、そういうコミュニティがつくれたら・・・。
自分や子ども、地域のひとたちの生活の支えにもなるようなコミュニティづくりのきっかけになればとはじめたのが、ものの交換会でした。
あらためてやってみると、自分と同じように考えているひとが、必ずしも身近にいるとは限らないなぁと感じることもしばしば。
そもそも、自分が考えていることがうまく言葉にまとめられない~!
やってみて、徐々に深まるもの
実際にやってみると、自分自身の考えが深まるのを感じています。
「どうやったらものをいかせるか」と考えていくと、最終的に「何にお金をつかうのか」につながるなぁというのが、今いちばんの気づきです。
以前、民芸品を取り扱う、とあるお店の店主さんから、
「日本人は、『見立て』がうまいんです」
と聞いたことがあります。
つまり、本来の用途とは違っても、自分の都合に合わせて自然に使いこなせる素養があるのだとか。
「これ、何かにつかえないかな・・・」と思っているときもそうですが、無意識にいろいろなものを代用している経験は、誰にでもあるはず。
自分が「ものを応用してつかっている」とき、この「見立てが得意」という言葉を思い出しては、ちょっと得意な気持ちになります(笑)。
そうして、手を加えながら、あるいは実際に自分でつくりながら、少しずつ手をうごかして自分でできることが増えていくと、「誰のどんな労働に、自分がどんな価値を感じるのか」も見えてきました。
自分でやってみて、「めっちゃ大変だった!」と感じるものには、つくったひとへのリスペクトすら生まれます。
こんなことを体験するうちに、「自分でできるものは自分でやってみる、つくれるか試してみる」という意識が根付いてきた気がします。
自分の中心の考え方が根付いたことで、「自分でするよりも高いクオリティがほしいとき」、「経験や思い出、ひととのつながりがほしいとき」にお金をかけるようにしよう、と思えています。
ただむやみに節約するのとも違う、ただ消費に身をゆだねるのとも違う、自分らしい基準がつくれてきたような気がしています。
一方で、「そうじゃないんです」と感じたことも
ある日の交換会の場で、持ち込みをしてくれた方から、
「貧困のかたとか、いらっしゃるから・・・」
という言葉が出たことがありました。
そうじゃないんだけどなぁ~(汗。
いい悪いではないですし、その方の価値観・考え方ですから、否定したいわけではありません。
ただ少なくとも、「誰かの欠けた部分を支援したり、されたりすること」を目的とはしていない、これだけはゆっくりとでもつたわるといいなと思います。
ものの交換会は、あくまで「自分の生活を見直すきっかけ」であってほしいです。
もう十分持ちすぎている、と個人的には感じます。
何かが足りないと感じるのであれば、それは「(自分の能力も誰かの労働も、ものも)いかせていない」ことが理由のひとつなんではないかな、と。
SDGsを全面に押し出したいわけではありませんが、年々暑くなる夏の日々を体感するにつけ、もう少し誠実に「もの」に向きあって、「(自分を含む)誰かの労働」に敏感にならないと、という危機感も、やっぱりちょっと思ったりするわけです
ものの交換会のこれからに思うこと
自走できる持続的なコミュニティにするための仕組みづくり
なんだか、どこかで聞いたようなことを書いているかもしれませんが、要するに誰かの自己犠牲やボランティアのうえに成り立つものじゃ、長続きはしないよね、という当たり前のこと。
いま、あちこちにお邪魔することでものを回しています。
拠点と巡り合うのを待っている、という点と、「ものは一か所に置いておくと、流れがとまってしまう気がする」という感覚的な点から、出張形式を続けています。
例えば、子育てサークルの集まりやイベントに「子育てグッズ」や「ベビー服、用品」を持ち込む。
いかしてくれるひとが見つかる確率は当然あがります。
一方で、あつまってくる物品を「誰がどのくらい必要としてくれているか」が読めないこともしばしば。
すでに、すべてのものを持って移動することが難しくなっているので、出張時には毎回「何持っていくかな…」と悩んでいます(笑)。
できれば、ものの交換会だけを目指して、当たり前のようにきてくれる存在になりたいのですが、実際にはなかなかそうもいきません。
▼「こんな場所ができなたらいいなぁ」
もちろん他にも野望はあります。
そのうちのひとつが、「手しごと部」。
何かを生み出すコミュニティ、そこにものを回せる場所があって、つくり変えてみたり、始末したり、誰かにいかしてもらったりして過ごせるといい。
これからもいかす屋さんを、よろしくお願いします。
「あるものをいかす」を合言葉に、ものと自分とひとをいかす場所づくり、活動を目指しています。
手元にあるものを、知恵や工夫、得意なことをいかしてつかい切るって、案外難しくて、でも楽しいんです。
仕事も家事も子育ても中途半場な気がして、なんとなく感じていた不安や「このままでいいのかな」という焦り、先が見えない心配が、頭や手を動かしていたら、充実感や達成感に変わっていました。
「できた!」を重ねて、生活のあちこちに「可能性が見つけられる」ようになると、いつのまにか毎日がわくわくでいっぱいに♪
身につけた知恵は子どもたちにプレゼントしつつ、少しでも生きやすい未来の役に立てたらいいなぁと思います。